セメントの中で泳ぎ続ける金魚
固まる前のセメントに金魚を入れると、
不思議なことに金魚はその中にもぐりセメントが固まるまで泳ぎ続ける生命力を持っています。
この話をすると多くの人は「まさか!」と言いますが、
「ホントだって!」と話していると「そうなんだ!知らなかった!」と信じ始めます。
その後で「ウソに決まってるじゃん」と言うと
「なんだあ、ホントにそうなのかと思った!」と騙されたことに笑いながら「やられた!」と言ってくれます。
芝居という虚構の世界の中で作り手がそれを信じ、観る人にそれを信じさせた瞬間、劇場は一つの大きな空気に包まれます。
私たちはセメントの中でも泳ぎ続けるくらいのエネルギーと生命力を感じさせるような舞台作りを目指して活動を続けています。
サラリーマンを劇場に!
「セメント金魚」を構成している中心メンバーは30代以上の役者たちです。
自分と同年代でがんばって働いている仲間にこそ、舞台の楽しさを伝えたい。
仕事で疲れたとき、会社で思うようにいかなった時、
「なんか気分転換に映画でも・・・」ではなく「芝居でも観ようかな・・・」と思ってもらえるような舞台を作りたい。
「セメント金魚」で作られる作品はコメディです。
今の社会にある様々な問題を拾いつつも、難しいテーマ性や堅苦しい主張を声高に訴えるのではなく、
わかりやすいストーリーの中で背伸びしない等身大の今の自分たちを投影した作品作りを目指しています。
観終わった後にすっきりと「明日もがんばろう!」と思えるような、元気の出る作風は今や幅広い年齢層から好評をいただいています。
常に新しい風を
現在セメント金魚を構成する中心メンバーは
制作に田中允貴、作・演出ににしやうち良、役者統括の中心として伊藤俊彦、舞台監督兼スタッフワークの統括として斎賀正和の4人。
それぞれが役者として様々な分野で活動を続けながら、セメント金魚での舞台製作でその経験を発揮します。
また作品ごとに毎回キャスティング・ワークショップを開催し、
中心メンバー4人を含む幅広い年齢層・キャリアでのキャスティングを実現しています。
既存の台本からメンバーをキャスティングするのではなく、即興を中心としたエクササイズから役者個人が持つ魅力や個性、
あるいは他の役者との関わり合いから生まれるおもしろさを引き出し、そこから台本を膨らませていくことで、
出演者の「素」に近いところから作品構成を練り上げていきます。
劇団員構成の集団ではなかなか実現できない、新鮮なメンバーとそこから生まれる新たなる作風は
プロデュース・ユニットならではの魅力を多分に発揮しています。